レンタブル比

レンタブル比とは、延床面積に対する貸室面積の割合のことです。
一般にレンタブル比が高いほど、効率よく貸室業を営めるといわれています。

が、そんなことありません。
少なくとも、ここ数年ではそのロジックは怪しいものです。
貸室面積が多いからいいかというとそういう問題ではないと思います。
例えば、賃貸マンションなどで空室が目立っても、デザイナーズマンションは次期入居者も予約でいっぱいだったりしますよね。賃料はめっちゃくちゃ高いのに。
やっぱり、貸室面積が少なくなっても、質の高い空間が評価されて、回転がいい方が効率がいいですよね。
面積にばかり着目すると、共用部分であるエントランス、EVホールなどが削られていくので、部屋にたどり着くまでのプロローグや心理的ゆとり(質の向上要素)が削られてしまうのです。

ユーザーは、量ではなくて、質を求めているのではないでしょうか。
クライアントに提案する時に、「こんなに貸室面積が多くとれます。」ではなく、「こんなに心地よい空間が創れます。」といえるようでなくては、21世紀では淘汰されてしまうのではないでしょうか。

有言実行でありたい今日この頃です。


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